2008年12月6日土曜日

オヤジの女房はオレの女9

バイアグラ・レビトラ・シリアス
バイアグラ・レビトラ・シリアス

「どしたの、こんな夜更けに」
と、オレの後ろから響子の声がする。振り返ると、眠そうな顔をした響子が花柄のパジャマ姿で立っていた。
オレは自分の度胸の無さに、半ばやけっぱちになっていたところだったので、
「なんか、寝れないんですよ・・」
と、ついついぶっきら棒な返事をしていた。
「そう。じゃ、あたしも貰おうっと」
と云うと、響子は茶箪笥からグラスを取り出し、冷蔵庫から缶ビールを取り出した。オレはそのビールを手に取って、
「どうぞ」
と云って、響子のグラスに注いでやった。
「ありがと、やさしいね。リョウちゃんって」
「そんなこと、ないですよ・・」
オレは頭を掻き掻き、ビールに口をつけた。
「ううん、雅ちゃんだって云ってたわよ。リョウちゃんって優しいねって。あっ、そうだ!」
響子は、急に何か思い出したように椅子から立ち上がって、
「そうだ、ちょっと待ってて。いい物があるわ。リョウちゃん、まだビール飲んじゃだめよ」
と云って、立ち去りながら振り返り、ニコリとオレに微笑んだ。

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「リョウちゃん、歯磨いちゃったわよね。また、磨いてね」
と云いながら響子が持ってきたのは、等間隔に切り分けられた皿に並んだチーズだった。
「これね、先日、雅ちゃんが持って来てくれたのよ。物がすごく良くて高級品なんですって。なんでも三ツ星レストランのシェフがオススメの一品なんですってよ。あのね、雅子がね、お父さんでもなく、もちろんあたしなんかでもなくって、リョウちゃんに食べてもらってって、伝言付なのよ」
「ふぅ~ん。雅ちゃんがね。ありがたいことで・・。で、雅ちゃん、来たんだね」
「うん。上がらないですぐに帰っちゃったけどね」
「最近、雅ちゃん、あまり来なくなったね」
「今、あの娘、ウキウキなのよ。お姉ちゃんのとこなんかに来る暇ないってさ」
「どして?」
「あの娘、プロポーズされたのよ」
「へぇ~~、すげぇや。会社の人?」
「知らないわ」
「いつ、結婚するの?」
「まだ、決めたわけじゃないんですって。どうしょうかって、迷ってたわ」
「でも、雅ちゃんウキウキだって、いま云ったじゃん」
「それは、だって、雅ちゃんだって女よ。例えキライな人からだって、プロポーズされたら、そりゃ嬉しいものよ」
「そんなもんかね、オンナって」
「オンナはそんなもんよ。勉強なさいね」
 ビールのグラスを傾けながら、響子がなんの屈託もない笑顔をオレに向けている。

   つづく


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